ブックカフェでくつろぎの一時を

ソファとドリンク

最近はあちこちにおしゃれなカフェがオープンしていますが、そんな店は「長居お断り」というイメージが強く、つい敬遠してしまう人もいるのではないでしょうか。店の雰囲気に飲まれ、くつろげないという意見もあるでしょう。

実は、お客様に長く居てもらうことを目的としたコンセプトカフェも続々と登場しているのです。例えば「ブックカフェ」、読んで字のごとく本を楽しんでもらうためのカフェです。セレクトショップのように、店が選んだオススメ本を置き、その本を買うことも、その場で読みながらお茶やスイーツを楽しむこともできる、そんなお店なのです。中には、お客様が持参した本を読みながらお茶やスイーツを楽しむのもOKというカフェもあります。

カフェを併設している書店も増えていますが、そちらは逆に根っからの本好きな人たちからすると、少々抵抗があるのではないでしょうか。「飲食しながら本を触るなんて」というマナーの点と、「他の客が汚した本を誤って購入してしまう可能性があるのでは」という心配があるからです。実際、書店側は、うっかり汚してしまった場合の弁償は求めないとしているところもありますが、汚した本を黙って棚に戻してしまう人もいるかもしれません。その心配をするのも当然でしょう。しかし、ブックカフェは、その点についてもきちんと配慮されています。実際に購入できる本は、テーブルに持ち込めるものと棚を別にするなど、汚れた本を購入してしまうことがないよう工夫しているのです。

また、メインの本以外でも、きちんとカフェとしてお茶やスイーツの質にこだわっているお店もあります。パスタやパンケーキといった定番の軽食に加えて、片手で食べやすいスティックケーキやサンドイッチが充実しているのは、ブックカフェならではでしょう。

ブックカフェのコンセプト、「ゆっくり本を楽しんでもらう」ために、椅子やテーブル、ソファ、間仕切りなどの空間デザインも工夫されています。好きな本に没頭したくても、周囲からその姿を見られたくないという人は多いものです。座席の背もたれが高めになっていたり、半個室になっていたり、本に集中できるような気遣いが感じられるのも、ブックカフェが人気の理由のひとつなのではないでしょうか。

焼きたてのパンケーキなど、おいしいスイーツを楽しみながら、大好きな本が読める場所…仕事の後や、休日に、ふと気軽に本とスイーツを楽しめる、そんなお気に入りのカフェがあれば、人生はぐっと彩り豊かになるものです。